「アジア-産業」カテゴリーアーカイブ

JFE商事 マレーシアの有力合金鉄製造のOMH社の株式取得

JFE商事(本社:東京都千代田区)は12月1日、マレーシア・サラワク州で合金鉄製造事業を展開するOM Holdings Limited(本社所在地:シンガポール、以下、OMH社)との間で、OMH社がオーストラリア証券取引所で新たに発行する株式約2,760万株(新株発行後の発行済み株式総数の3.61%)を取得することで合意したと発表した。
OMH社は子会社を通じてマンガン合金鉄やフェロシリコンなどの合金鉄製造・販売を手掛ける世界有数の合金鉄サプライヤー。アジア各国での鉄鋼生産拡大に伴い、合金鉄需要は引き続き拡大が見込まれる。今回の新株取得を通じJFEグループ並びに国内外需要家への安定供給体制のさらなる強化に取り組む。

岩谷産業 マレーシアの冷媒事業会社2社を買収 東南アで事業拡大

岩谷産業は11月30日、100%子会社でマレーシアの現地法人、マレーシア岩谷(所在地:クアラルンプール)がマレーシアの冷媒事業会社、Westech Chemicals社およびISO Kimia社(両社所在地:セランゴール州、以下、2社合わせてW&I社)を買収したと発表した。
マレーシア岩谷はW&I社の買収によりフロンの輸入枠を確保するとともに、地球温暖化係数(GWP)値が高い冷媒から低い冷媒への切り替えや、マレーシア国内で初となる、使用済みフロンの回収・再生事業を推進し、地球環境にも配慮しつつ事業拡大していく。

三越伊勢丹HD 中国・天津市の伊勢丹2店舗を24年4月末で閉店

三越伊勢丹ホールディングス(HD)は、中国・天津市で運営する「天津伊勢丹」と「天津浜海新区伊勢丹」の2店舗を2024年4月末で閉店することを明らかにした。店舗ビルとの賃貸借契約の満了を機に、今後の収益性や販売環境などを総合的に考慮した結果、営業終了を決めた。
天津伊勢丹は三越伊勢丹HDの中国1号店だったが、約30年の歴史に幕を下ろすことになった。天使市にある3店のうち2店を閉店するが、2021年に開業した商業施設「仁恒伊勢丹」は残す。

エーザイ タイ保健省と認知症治療のアクセス改善で協働

エーザイ(本社:東京都文京区)は11月30日、タイ販売子会社Eisai(Thailand)Marketing Co.,Ltd.(以下、エーザイ・タイランド)が、タイ保健省医療サービス局との間で同国におけるアルツハイマー病(AD)をはじめとする認知症の治療に対するアクセス改善に向け協働することで合意したと発表した。
今回の合意にあたり、両者は①ADを含む軽度認知障害(MCI)および認知症の疾患啓発②ADを含むMCIおよび認知症の診断インフラの整備とそのアクセスの改善③認知症当事者および介護者のための認知症コミュニティやエコシステムの構築を通したトータルケアの確保ーの3点を特定している。
タイでは高齢化の進行に伴い、認知症者は現在の70万人から2050年には200万人へと大幅に増加すると予測されている。

日本触媒 脱炭素へインドネシア子会社が再エネ由来電力購入

日本触媒(本社:大阪市中央区)は11月30日、インドネシア子会社PT.NIPPON SHOKUBAI INDONESIA(所在地:バンテン州チレゴン市、本社および工場、以下、NSI)がインドネシア国営電力との間で再生エネルギー由来の電力購入契約を締結したと発表した。これにより年間4万8,000トンのCO2削減が可能になり、全体としてCO2排出量を約24%削減する効果が期待されるとしている。
また、NSIは2023年10月から太陽光発電システムを導入し、年間9万6,500KWhの電力を太陽光発電に置き換えることを目指す。これにより、年間84トンのCO2削減が可能になるという。

東レ フッ素系「PFAS」使わず水をはじく衣料用新素材開発

東レは11月30日、環境への影響が指摘される有機フッ素化合物の「PFAS(ピーファス)」を使わずに、水をはじく機能を持つ衣料品向け新素材「デューエイト」を開発したと発表した。これは太い繊維に細い繊維を絡ませて紡いだ糸を使った、表面に微細な凹凸構造がある生地。ハスの葉やチョウの羽などの表面の構造を参考にしたもので、水滴が付着しても生地表面の凹凸の間に空気の層ができ、表面を水滴が転がり落ちる仕組みだ。
今回、原料にはポリエステルを使用したが、将来的にはナイロンでの使用もあり得るという。国内外向けを合わせ2025年度に20万㎡、2027年度に50万㎡を販売する計画。用途は男性、女性用上着、ズボンが主体。生地価格は中高級価格帯を想定。

DIC 中国の南通DICが新インキ工場の建設開始 25年生産開始

DIC(本社:東京都中央区)は11月29日、中国の100%子会社の南通迪愛生色料有限公司(本社:江蘇省南通市、以下、南通DIC)が、南通経済技術開発区工業園区南区に新インキ工場の建設を開始したと発表した。新工場は2025年上期より生産開始する予定。生産開始後は既存の同圓区北区の工場は閉鎖する。新工場の敷地面積は8万6,668㎡。生産品目はオフセットインキ、グラビアインキ、フレキソインキ。

タカラバイオ 等温核酸増幅法による遺伝子の迅速検出試薬を発売

タカラバイオ(本社:滋賀県草津市)は11月29日、等温核酸増幅法による遺伝子の迅速検出が可能な試薬(研究用)を、12月18日より販売すると発表した。ウイルスや細菌の検査で広く用いられているPCR法が、結果が得られるまでに一般的に1時間以上要するのに比べ、この等温核酸増幅法では15〜30分間で結果が得られるという。DNA、RNAいずれも検出可能。希望小売価格は100回分で5万円、500回分で20万円(いずれも税別)。

ホンダ 電動二輪 30年の年間世界販売400万台 10年で5,000億円投資

ホンダは11月29日、2030年に向けた電動二輪事業の販売・投資計画を発表した。この要点は①2030年のグローバルでの電動二輪車の販売台数を2022年に公表した350万台から50万台増やし400万台とする②2030年までにグローバルで電動モデルを30機種投入する③コストダウンの取り組みを加速させ、現行の車体コストから50%削減する④2021年から2025年までの5年間で1,000億円、2026年から2030年までの5年間で4,000億円、10年間で合計約5,000億円の投資を計画⑤2030年に二輪事業全体では営業利益率10%以上、電動二輪事業単独では5%以上、2030年以降は二輪事業全体、電動二輪事業ともに10%以上を目指す。